2018年4月12日木曜日

三国志名臣列伝 後漢篇

本を読んだので、感想を書きます。
日本の戦国時代と同じくらい波乱の時代の本です。


書名 三国志名臣列伝 後漢篇
著者 宮城谷昌光
発行 文芸春秋 平成30年2月刊

今日は、よく読む日本の歴史小説の本でなく、7人の中国・後漢後期の名臣・武将が、それぞれ別個に各章で登場する小説です。

各章は、「オール読物」に平成28年から29年にかけて個別に書かれたもので、これを1冊にしたのが本書です。
後漢という、あまり読まない時代の本ですが、読み始めると興味深く、知らない人名が出ると、ネットで調べながら、ゆっくり楽しく読みました。

魏・蜀漢・呉の三国が争覇する三国時代の少し前、後漢(西暦25年~220年)末期の乱れた中国が、三国志に基づいて描かれていて、読むうちに引き込まれてしまいました。

後漢は、漢王朝が王莽に簒奪された後、皇族傍系の光武帝が国を平定し、建てた王朝ですが、光武帝が逝去した後、第三代皇帝の頃から、弱体化していきます。

第三代以降、皇帝が短命になり、そのため外戚が、その後宦官が力を持ち、更に黄巾の乱などの反乱が起こり、皇帝の力は無くなり群雄の割拠が始まります。

書名の「三国志名臣」というのは、 何進(かしん) 朱儁(しゅしゅん) 王允(おういん) 盧植(ろしょく) 孔融(こうゆう) 皇甫嵩(こうほすう) 荀彧(じゅんいく)の7人です。

いや昔の中国人の名前は読みにくい人が多いですね。
興味のある方はウイキペディアで読まれたらと思います。

この方たちは、三国志で有名な、蜀漢の劉備や魏の曹操などの武将に比べると、それほど知られていないかと思います。

乱れた後漢の末期の時代に、それぞれに味のある人たちで、親孝行で私利私欲がなく、自分の信念にまっすぐに生き、皇帝に忠義を尽くした人々として描かれています。
どちらかと言うと、日本人の心情に近いかもしれません。

この中では、特に朱儁に魅かれました。
若いころから孝心があり、秀才で、義を好み、理と情があった人物。
反乱の黄巾軍に対してはもともと文人でありながら、官軍を率いて、勇猛でかつ容赦がなかったそうです。

この後漢の時代は、日食があると、高級の官僚が責任を取らされて、職を免じられたと言います。
はるか昔のことですね。

今日も読んでいただきましてありがとうございます。