2017年8月3日木曜日

「アンタッチャブル」の本の感想です。



書名   アンタッチャブル
作者   前川裕
出版   新潮社  2017年5月

作者の前川裕氏は、1951年生まれで66歳位です。
2012年の作品「クリーピー」で第15回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞した作家で、遅いデビューなんだなという印象を受けます。

前川氏は文学者で、法政大学国際文化学部教授ということで、アメリカ文学の先生ですね。
論文などは多数出されているそうです。

「クリーピー」は昨年西島秀俊主演で映画になっています。

さてこの本ですが、アメリカのマフィアの関係の本かと、思われる方もおられるかも知れませんが、そうではありません。

主人公としては、30代前半の元ボクサーでジムのトレーナーの男と、50代後半で元有名俳優の元マネージャーという設定です。

2人はそれぞれ別々の人生を生きているのですが、ある1つのことで接点が生まれます。
その接点の事柄が、この小説のテーマといえます。

登場人物はこの2人のほかに、危ない不動産屋とその部下、中華料理店夫婦、ボクシングジム経営者、女子中学生と母親、等がいて、物語(事件)を形成していきます。

さすがに文学者の作品だけあって、構成がしっかりしていると思います。
最後の場面は納得できるが、怖いなと思わせる内容でした。
ただこの元ボクサーが、最初の事件を起こさなければならなかったのかが、今一つピンときませんでした。

アンタッチャブルは、この元ボクサーの過去の「あだ名」なのですが、現在でもこの言葉を引きずっているというように描かれています。

本を読み終わった時、山田孝之・ピエール瀧・リリーフランキーの「凶悪」という映画を思い出してしまいました。

今日も読んでいただきましてありがとうございます。

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